掛け軸の基本知識を把握して高額売却しましょう!
掛け軸は骨董品の代表格であり、日本人にとって一番馴染みのある「絵画」であると言えます。そのため、蔵や押し入れに掛け軸を眠らせたままにしている方が実は少なくありません。
飾る予定もないのであれば、売却してみてはいかがでしょうか。
驚くほどの値段が付く可能性があります。
そもそも掛け軸とはなにか?
掛け軸はインテリアグッズの一種であると言えます。
布や紙に絵画や書を貼り、壁に飾り、それを目で楽しむわけです。
日本特有の「床の間」と一緒に広まりました。
掛け軸は元々中国で始まったものであり、10世紀後半~12世紀半ばくらいまでの「北栄時代」には、すでに仏画の掛け軸が儀礼用に出回っていたようです。
そして、中国から日本に掛け軸が伝わったのは飛鳥時代のこととされています。
鎌倉時代に広まった仏教の一つである「禅宗」により、鎌倉時代に国内において本格的に掛け軸が普及します。
禅宗もまた中国から伝わったものなのですが、それだけでなく中国風の芸術や建築方式も日本に広まりました。水墨画もその一つでした。
当初は「祖師像」や「仏画」の掛け軸が仏教の儀礼用に使われていましたが、だんだん「山水画」や「花鳥画」といった芸術性の高いものも増えていきます。
このような水墨画の発展に伴い「装飾するための掛け軸」という価値観も普及していったのです。
室町時代に「茶の湯」と共に「茶室」が制作されるようになると、「床の間」を鮮やかなものにするために、掛け軸にさらに芸術性が求められるようになっていきます。ちなみに、あの千利休も掛け軸の大切さをアピールしていたそう。
江戸時代~大正においては、茶室だけに留まらず和室に掛け軸を飾る人も多くなっていき、「掛け軸はインテリアの一種である」という価値観がさらに広まっていきます。
第二次世界大戦後、日本人の生活スタイルが一気にアメリカナイズされていき、それに伴って床の間がある家が減るにつれて、掛け軸は目立たなくなっていきます。
それゆえ、日本の家には保管されたまま眠っている掛け軸がたくさん現存していると考えられるのです。
掛け軸のタイプ
掛け軸には主に
- 書
- 絵
- 絵と書を組み合わせたもの
の3タイプがあります。
書は文字通り「字」のことであり、詩文、俳句、和歌、漢詩、単語を記すなど、色々なものが存在します。書家以外にも、僧、貴族、武将などもこのタイプの作品を残しています。また、近現代では詩人や政治家なども「書」を制作。
そして、明治以降の日本画、肉筆浮世絵、日本絵画、水墨画などは「絵」に分類されます。
「絵と書を組み合わせたもの」に関しては、掛け軸の下側に絵、上側に書が描かれている場合が多いです。例えば、水墨画の「詩画軸」などが有名です。
絵にマッチする俳句、和歌、漢詩などを使い、絵と書で一つの題材を表現します。
それから、韓国にも「中国文化の影響を色濃く受けた掛け軸」が。
各々の国の文化が具現化されている良質な掛け軸には、かなりの鑑定額が付く可能性が高いです。
掛け軸の鑑定ではどこを見るのか
大きく考えると掛け軸は「絵画」にカテゴライズされるので、価値観は絵画を鑑定するときのそれに近いです。
一番大事なのは「作者」であり、「希少性」が次点。
掛け軸そのものの美しさなどは、率直に言って二の次です。
そのため、掛け軸の落款や署名をヒントに作者を突き止めておくと、鑑定額の検討を付けることができ、買取専門店を比べる際にも役立ちます。
また、掛け軸は桐箱に入れて保管されている場合が多いですが、ほとんどのケースにおいて、その桐箱からも作者名が分かります。したがって、桐箱もあるのであれば掛け軸と共に査定に出すことを忘れないようにしてください。
それから、同一作者の掛け軸でも希少性次第で値打ちが違ってきます。
その作家の経歴においてどのようなポジションの掛け軸なのか。
たくさんあるのか、一つしかないのか。
収集家からの需要はどうか。
歴史上の有名人が持っていた時期があるか、賞を獲得したことはあるか……などの付加価値によって、同一作者でも掛け軸の値打ちはかなり変わります。
掛け軸の作者名と、サイズや図柄など作品を突き止めやすくなる特性などを、買取ショップの鑑定士に言えば、査定が速やかに進みやすくなりますよ。
掛け軸の「贋作」や「傷み」に気を付けましょう
掛け軸は布や紙でできているので傷みやすいです。
また、巻いて保管する場合が大半であり、それによっても負荷が蓄積しやすいと言えます。
傷みが重大であればあるほど、鑑定額が下がりますし、表装を修復する必要性も高くなります。
まず、掛け軸は強く巻かないようにしましょう。
そして、桐箱に入れて湿度・温度が変わりにくいところで保管してください。
掛け軸は乾燥や湿気に弱いからです。
さらに、防虫力のある香木などを入れておくと安心です。
ただし、掛け軸にダメージを与える可能性が高いので化学系の防虫剤は使わないようにしましょう。
また、掛け軸は需要が大きい分、本物に近い印刷物や贋作もたくさん出回っています。
特に贋作については、一般の方ではまず見分けられませんし、
鑑定士だとしても、駆け出しだと見抜けない場合もあります。
「一旦本物だと判断されて高い値段で買い取ってもらえた→後でニセモノだと分かった」という流れになってしまうと、諍いに繋がってしまうかもしれません。
そのため、きちんとした実績のある掛け軸の専門店に審査を依頼することを強くおすすめします。
掛け軸は専門店に売却しましょう
日本にとって、掛け軸はかなり馴染み深い芸術品であると言えます。
掛け軸に関する歴史の流れからして、「知らなかったけれど、実は掛け軸が倉庫に保管されていた」というご家庭も少なくないはずです。
ただ、先ほどもお伝えしましたとおり、掛け軸は劣化しやすく適切に保管するのが困難なものでもあります。
そのため、飾るつもりがないのであれば、状態が悪くなる前に早めにご相談いただければと思います。掛け軸買取をご検討なら福和堂にご連絡をいただければと思います。
最後に
「掛け軸の基本知識を把握して高額売却しましょう!」をご紹介しました。
家の中に眠っている、ガラクタだと思っていたものが、実は高値の付く貴重な掛け軸かもしれません。
心当たりがありましたら、一度は鑑定士に見てもらうことをおすすめします。
「福和堂」では、経験豊富な鑑定士がお客様の骨董品をはじめ、掛け軸や美術品など、さまざまな物品を査定いたします。掛け軸買取ならぜひご相談ください。
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