商売の姿勢

商売

古物商を営んでおりますと、多くの古い品物にお目にかかることがございます。そして、正直に申し上げますとその中でも結構な割合が偽物です。

品物を手に入れた方が意図せず偽物をつかまされてしまっていることもございますし、場合によっては先祖代々の流れの中で、偽物だったと認識されていたものが本物であると記憶や証言がすりかわってしまい、受け継いだ方は本物だと思い込んで何十年も過ごされてきたということもございます。

やはり世の中の風潮でこういった品物を購入しておいた方が良いと「投資」のように勧められて購入された方がいらっしゃる場合は、偽物に引っかかってしまっている可能性もございます。

特に、骨董品や古いもののブームというのは数十年に一度のペースでやってくるもの。こういった時には当然ですが本物ではなく偽物も出回ります。こういったものをつかまされてしまうと後々まで本物と思い込んでいるのに偽物だったということになってしまいます。

また、品物を手に入れた方の経済状態が良好で潤沢ですと、ものに対する審美眼のようなものが濁ってしまうことがございます。

やはり欲しいと思った品物を手に入れるために、様々な資金繰りをされたり努力をされたりして手に入れた場合、その過程の中でものに対する「審美眼」というものが研ぎ澄まされるもの。

つまり、予算が潤沢で審美眼が濁っていると偽物を売りつけるにはちょうど良い相手と思われてしまっても仕方がありません。

これは、昔から現代に至るまで変わらない心理でもあります。

 

だまされる素人の三法則

偽物を販売しようとする輩からすれば、少し骨董のことをわかっていて予算があり、そして本物に触れた経験の乏しい素人であることが求められます。つまり、騙される素人の三法則と致しましては、

  • 小金持ちで予算が潤沢
  • 少しだけ骨董のことを分かっている
  • 本物を知らない

ということになります。

また、安易に箱書きや能書きを信じ込んでしまったり、鑑定書が本物だと疑わない姿勢も問題です。

特に、将来価値が上がるからというような理由で糸目をつけずに購入したものは往々にして偽物である可能性が上がります。やはり、きちんと品物と対峙・対話をしてその品物の美しさや魅力のみに惹かれることによる「品物に対する無欲の愛」。これこそが本物と出会う真理であります。

 

福和堂の商売の姿勢

骨董商といえばも数多く存在しますから、中には現金主義や拝金主義で、とにかく安く買い叩いて高く売る、良いものを見つけたら「あの手この手」で安く買い叩く、ということを前提としているものもたくさんおります。

しかし福和堂は違います。

福和堂は「良いものは高く仕入れ、高く売る」というのが商売の姿勢です。

また、品物の仕入れも、オークション会場を複数渡り歩くような浮気はいたしません。特定の市場だけを大切にして仕入れをしております。ですから、判断が濁りません。

ところで、先代である親父はこの仕事について何も私に言いませんでした。教えてもくれません。

ですから、とても悔しかったわけです。いつまでたっても追いつけない、だから後を追うのです。

ですから、夢中になって追いかけ、そして受け継ぐに至ったのです。

また、時にお客様から、時に個人的なつながりから、骨董品を鑑定してほしいと依頼があります。しかし私はこれをお断りしています。

鑑定をしてその結果を人に教えることは、骨董商の仕事ではないからです。

骨董商として求められるのは、ただ一つ。その品物の値打ちをあくまでも品物の買い取り手・そして将来の売り手たる自らのために目利きをし、自分の頭の中で完結し、適切に仕入れを行う。このことだけです。

ですから信念を持ってこの稼業をしている者は、鑑定料をもらって鑑定を行うことはありません。少なくとも、私は行いません。

このような事情で我々プロの世界に生きる者は、たとえその目利きに失敗して偽物を掴まされたとしても、絶対にそのようなことを「おくび」にも出しません。当然ですがキャンセルも致しません。全て自分自身の目利きが狂ったことによるものであり、キャンセルをして返金を受けよう、などは三流がやることです。

仮に「目利きに失敗して偽物だと思うのでキャンセルしたい」、このようなことを平気でいうようでは、その業者は大成しないでしょう。「痛みを味わう」ことを知らないからです。お金の痛みは何よりも傷が深く、こうした苦い経験が骨董商を育ててくれるのです。

福和堂はこのような姿勢で、本日まで営業してまいりました。そしてこれからも、この姿勢を崩さずに商売に邁進してまいります。

本物の目利きを通してお客様から大事なお品物をお預かりし、そして買取をさせていただく。これこそが、福和堂でございます。

福和堂は本日も、お客様から大事なお品物をお預かりいたします。

気になるお品がございましたら、いつでもお気軽にご連絡を下さいませ。誠心誠意、熟練の技術を持って「目利き」をさせていただきます。

捨てる前に

 

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