掛け軸の鑑定で見るポイント|本物・偽物を判断する前に確認したいこと
掛け軸の鑑定は、署名や落款だけで本物・偽物を決めるものではありません。作品本紙の筆致や技法、表具、箱書き・共箱、来歴、保存状態などを照合し、作者・時代・市場需要まで含めて総合的に確認します。作者や真贋が分からない掛け軸でも、処分前に現状のまま確認することが大切です。
福和堂では、掛け軸だけでなく書道具・茶道具・骨董品が一緒にある場合もまとめて確認できます。写真相談では、①掛け軸全体、②署名・落款、③箱書き・傷みや付属品の3種類があると判断材料を確認しやすくなります。写真だけで真贋を確定できない場合は、現物確認が必要です。
骨董品の写真査定で送るべき3枚も参考にしてください。
掛け軸の作り手を把握する方法
署名や落款(らっかん)をチェックしましょう。
署名や落款がある場合は、作者を確認する手掛かりになります。ただし、無款の作品や、後世の箱書き・極めなど別の情報から検討する作品もあります。
署名:作者名などを筆で記したもの
落款:作者名・号などを示す印章や署名を含む情報

これらは作り手が誰なのかを判断するための重要な要素です。
署名や落款は作者を検討する手掛かりですが、読みだけで作者や真贋を確定できるとは限りません。作品本紙、表具、箱書き、来歴などと合わせて確認します。
ただ、この署名や落款に近づけたニセモノも流通しているので気を付けなくてはなりません。
技法や入手経路も確認しましょう
一例として、
A:大手の会社の社長から記念品として渡された掛軸
B:地域のフリーマーケットで買った掛軸
があったとします。
これは、Aの掛軸が本物であるような気がするはずです。
当然、両方ニセモノかもしれません。
入手経路は判断材料の一つですが、贈答品かフリーマーケット購入かという経路だけで本物・偽物を決めることはできません。誰からいつ譲られたか、購入記録や箱書きが残っているかを、作品本紙や表具の確認と合わせて検討します。
また、見た目に(ほぼ)差のない掛け軸であっても「仕立て」や「描画手法」をチェックすると、作り手や時代が違うものだと判明する場合があります。
それどころか、作り手や時代を一つに絞ることができる可能性さえあります。
付属品も確認しましょう
付属品、例えば掛軸をしまうための箱や資料などがヒントになるケースもあります。
箱や資料は来歴・保管状況を確認する手掛かりになるため、処分前に作品と一緒に保管しておくことをおすすめします。
鬼籍に入った方の何か記録していないでしょうか?
死去した方のメモや日記などに、掛軸に関する情報が記録されている可能性があります。
思わぬところから手掛かりが見つかることもあるので、遺品は一通り確認しましょう。
また、故人の友人などがいれば、色々と聞いてみることを推奨します。
掛軸がニセモノなのか本物なのか判断するには?
掛け軸には、作者名の記載だけでは判断できない作品があります。
肉筆か印刷か、後世の模写かなど、見た目だけでは判断が難しい場合があります。
特に有名作家名が記された掛け軸は、署名や落款だけで作者や真贋を断定できません。作品本紙の筆致や技法、表具、箱書き、来歴などを合わせて確認する必要があります。
プロでも掛け軸がニセモノか本物かを判別するには時間がかかる
プロの鑑定士でも掛け軸がニセモノか本物かを判別するのは容易ではありません。
ニセモノであっても本物とそっくりである場合が少なくないですし、落款等をチェックした程度では区別し切れない可能性があります。
基本的に、鑑定の際には「まんべんなく掛け軸を観察することが重要」とされています。
そうすることで、一例として「この掛軸の線はどことなく乱れている。この作り手の掛軸には線がしっかりしているものが多いのに……」
などといったことが見えてくるようです。
もちろんこれは、色々な掛け軸を判別してきたプロフェッショナルだからこそできることなのでしょう。
あとは、画風や落款など、様々な要素をチェックしつつ本物かどうかを判断していきます。
資料や箱を捨ててはいけません
「資料」や「箱書き」や「箱」もその掛け軸が本物かニセモノか判断するために役立ちます。
木箱の造りや箱書きは確認項目の一つですが、箱の有無や造りだけで真贋を判断することはできません。
真作でも箱や資料が失われている場合や、後から別の箱が添えられている場合があります。
箱や資料が残っている場合は、作品と分けずに保管して相談時に見せると、判断材料を確認しやすくなります。
「歴史的価値」があれば作り手が分からなくても高値がつく
かなり古い時代に作られていたり、その上で絵の質が非常に高かったりすると、作り手が分からなくてもその美術品や骨董品にかなりの高値がつく場合があります。
掛け軸の発祥は中国であり、日本に登場したのは飛鳥時代のことだと言われています。
制作年代は評価材料の一つですが、古いという理由だけで高額になるわけではありません。
古い時代の作品であることは評価材料の一つですが、古さだけで査定額が決まるわけではありません。作者、作品内容、技法、保存状態、付属品、来歴、市場需要などを合わせて確認します。
「高い値打ちのある掛け軸」がこれから発見される可能性もあります
今、流通している掛け軸の中には相場がかなり高いものがありますし、「相場が高い」ということ自体が業界内で有名な掛け軸も多く存在しています。
家に長く保管されてきた掛け軸は、箱書きや旧蔵者の記録、入手経路などに手掛かりが残っている場合があります。評価は作品内容・状態・来歴・市場動向を確認して判断します。
つまりは、「今後、値打ちの高い掛け軸が新たに発見されるかもしれない」と言えるのです。
もしも「得体の知れないものだ……」と感じる掛け軸をお持ちなのであれば、鑑定に出してみてはいかがでしょうか。
とにかく鑑定してもらうことを推奨します
何にでも言えることですが、廃棄してしまってからではどうにもなりません。
「値段が付かないのでは」と思っていた掛け軸でも、作者・時代・状態・付属品・来歴などによって評価につながることがあります。処分する前に、まず確認してもらうことをおすすめします。
署名・落款だけで作者や真贋を決めない
先ほどもお伝えしましたが「ニセモノの掛け軸」が非常に多く流通しています。
どれだけ古めかしく見える掛け軸であっても「古く見えるように作られた最近のモノ」である可能性が低くありません。
ニセモノのクオリティーは非常に高く、署名や落款で判別するのも容易とは言えません。
掛け軸の評価では、作家名だけでなく、作品本紙・表具・箱・来歴・保存状態などを一緒に見て、その判断理由を説明できることが大切です。査定を依頼する際は、どこを見て評価したのかを確認すると比較しやすくなります。
「なぜその鑑定額になったのか」「なぜその作り手だと言えるのか」を質問しましょう
掛け軸の鑑定金額がでたら、その金額にした根拠を教えてもらってください。
査定を依頼するときは、状態、作者・時代の根拠、箱書き・来歴、市場需要など、評価理由を具体的に確認しましょう。写真だけで判断できない場合は、現物確認が必要です。
まずは無料鑑定してくれる買取ショップを利用するのがおすすめです
掛け軸のことを知り尽くしたプロでないと、掛け軸の鑑定は行えません。
適切な鑑定を実行できないとなれば、市場価値を導き出すこともできないので、「これくらいの値段であれば購入希望者が出てくる」ということも分かりません。
ただ、そもそも「掛け軸のことを知り尽くしたプロ」が誰なのかということ自体、見極めるのは簡単ではありません。
査定料、キャンセル時の費用、売却しない場合の扱いを事前に確認し、評価理由の説明に納得できる相談先を選びましょう。
掛け軸の判別方法まとめ
ここまで掛け軸の判別の仕方を色々と紹介してきましたが、結局のところ一般の方ではほとんどのことは分かりません。
作者や真贋が分からなくても、処分や手入れをする前に、全体・署名や落款・箱書きや傷みの写真をそろえて相談すると確認しやすくなります。
もちろん鑑定してもらったからといって、必ずしも売却しなくてはならないわけではないのでご安心ください。
買取品目
骨董品,中国骨董品,美術品,古美術,美術工芸,中国美術,陶磁器美術工芸,陶磁器,作家物の陶芸、漆器,書道具,楽器,古道具,他『買取』
当てはまるお品物買取
掲載のないジャンルのお品もお声がけください買取致します。
ゴミとして捨てる、不用品処分業者に依頼する前にぜひご相談ください。
価値や用途が分からない品、状態が気になる品、複数ジャンルが一緒になったご相談も、内容を確認してご案内します。
最後に
「本物かニセモノか 掛軸がニセモノか本物かを判断するにはどうすればいいのか」をご紹介しました。
家の中に眠っている、ガラクタだと思っていた掛け軸が、実は高値の付くお品物かもしれません。
心当たりがありましたら、一度は鑑定士に見てもらうことをおすすめします。
「福和堂」では、経験豊富な鑑定士がお客様の掛け軸買取をはじめ、茶道具買取や美術品など、さまざまな物品を査定いたします。ぜひご相談ください。
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