本物かニセモノか 掛軸がニセモノか本物かを判断するにはどうすればいいのか

今回は「掛け軸の値段は何によって決まるのか」などに関してお伝えしていきます。
皆さんがお持ちの掛け軸にはどれくらいの価値があるのでしょうか。
掛け軸の作り手を把握する方法
署名や落款(らっかん)をチェックしましょう。
まず、署名や落款がほぼ全ての掛け軸にあるので確認しましょう。
署名:今でいう「サイン」に近い(手書き)
落款:赤色の「朱肉印」近い
これらは作り手が誰なのかを判断するための重要な要素です。
一般の方では署名や落款が読み取れないケースが少なくありませんが、専門家に依頼すればすぐに分かります。
ただ、この署名や落款に近づけたニセモノも流通しているので気を付けなくてはなりません。
技法や入手経路も確認しましょう
一例として、
A:大手の会社の社長から記念品として渡された掛軸
B:地域のフリーマーケットで買った掛軸
があったとします。
これは、Aの掛軸が本物であるような気がするはずです。
当然、両方ニセモノかもしれません。
しかし、「記念品なのだから、きちんと鑑定して本物であるという裏付けが取れたものを渡してくれた可能性が高い」と判断するのが自然だと言えるでしょう。
また、見た目に(ほぼ)差のない掛け軸であっても「仕立て」や「描画手法」をチェックすると、作り手や時代が違うものだと判明する場合があります。
それどころか、作り手や時代を一つに絞ることができる可能性さえあります。
付属品も確認しましょう
付属品、例えば掛軸をしまうための箱や資料などがヒントになるケースもあります。
専門の鑑定家に見せればそこから色々と判明するかもしれませんので絶対に捨てないでください。
鬼籍に入った方の何か記録していないでしょうか?
死去した方のメモや日記などに、掛軸に関する情報が記録されている可能性があります。
思わぬところから手掛かりが見つかることもあるので、遺品は一通り確認しましょう。
また、故人の友人などがいれば、色々と聞いてみることを推奨します。
掛軸がニセモノなのか本物なのか判断するには?
掛け軸のニセモノはかなりたくさんあります。
色々なジャンルの美術品が存在しますが、その中でも掛軸にはニセモノがたくさん存在します。肉筆・印刷ともに、一般の方には見分けられないレベルの贋作が大量に流通しています。
特に有名作家の掛軸(と思われるもの)の場合は90パーセント前後はニセモノですから気を付けてください。
プロでも掛け軸がニセモノか本物かを判別するには時間がかかる
プロの鑑定士でも掛け軸がニセモノか本物かを判別するのは容易ではありません。
ニセモノであっても本物とそっくりである場合が少なくないですし、落款等をチェックした程度では区別し切れない可能性があります。
基本的に、鑑定の際には「まんべんなく掛け軸を観察することが重要」とされています。
そうすることで、一例として「この掛軸の線はどことなく乱れている。この作り手の掛軸には線がしっかりしているものが多いのに……」
などといったことが見えてくるようです。
もちろんこれは、色々な掛け軸を判別してきたプロフェッショナルだからこそできることなのでしょう。
あとは、画風や落款など、様々な要素をチェックしつつ本物かどうかを判断していきます。
資料や箱を捨ててはいけません
「資料」や「箱書き」や「箱」もその掛け軸が本物かニセモノか判断するために役立ちます。
例えば、掛け軸が贋作である場合は、木箱の造りが甘い可能性があります。
また、そもそも掛け軸が贋作だと資料や木箱が存在しないこともあります。
そのため「本当はあったのに破棄してしまった」という場合は、ニセモノではないかと思われてしまう恐れがあるので、やはり絶対に保管しておきましょう。
「歴史的価値」があれば作り手が分からなくても高値がつく
かなり古い時代に作られていたり、その上で絵の質が非常に高かったりすると、作り手が分からなくてもその美術品や骨董品にかなりの高値がつく場合があります。
掛け軸の発祥は中国であり、日本に登場したのは飛鳥時代のことだと言われています。
水墨画の掛け軸が流通するようになったのは鎌倉時代のことであり、それくらいの時期の掛け軸であれば驚くほどの買取価格になってもおかしくありません。
基本的には歴史が古ければそれだけ鑑定金額がアップすると考えてください。
「高い値打ちのある掛け軸」がこれから発見される可能性もあります
今、流通している掛け軸の中には相場がかなり高いものがありますし、「相場が高い」ということ自体が業界内で有名な掛け軸も多く存在しています。
ですが、どこかの家系のみで保管されている掛け軸であれば、その値打ちは基本的に明らかになっていないはずです。そして、そういった掛け軸を鑑定してもらった場合に、かなり高い鑑定金額がつく可能性ももちろんあるでしょう。
つまりは、「今後、値打ちの高い掛け軸が新たに発見されるかもしれない」と言えるのです。
もしも「得体の知れないものだ……」と感じる掛け軸をお持ちなのであれば、鑑定に出してみてはいかがでしょうか。
とにかく鑑定してもらうことを推奨します
何にでも言えることですが、廃棄してしまってからではどうにもなりません。
「値段が付かないのでは?」と思っていた掛け軸に、数百万、数千万の鑑定額がつくこともあるので、とにかくまずは鑑定してもらいましょう。
プロでないと掛け軸の作り手や真贋はまず分からない
先ほどもお伝えしましたが「ニセモノの掛け軸」が非常に多く流通しています。
どれだけ古めかしく見える掛け軸であっても「古く見えるように作られた最近のモノ」である可能性が低くありません。
ニセモノのクオリティーは非常に高く、署名や落款で判別するのも容易とは言えません。
美術品や骨董品の専門ショップに依頼したとしても、店員に実力がなければ、高価な掛け軸が安く買い叩かれてしまう恐れがあります。
「人気のある作り手なら分かるが、そうでなければ作り手を判別することはできない」というレベルの鑑定士もたくさんいるので気を付けましょう。
「なぜその鑑定額になったのか」「なぜその作り手だと言えるのか」を質問しましょう
掛け軸の鑑定金額がでたら、その金額にした根拠を教えてもらってください。
ちゃんとしたショップや鑑定士の場合は、「色褪せがあるので値段が下がりました」「○○(作家名)による掛け軸なのでかなりの価値があります」などときちんと言ってくれるはずです。
まずは無料鑑定してくれる買取ショップを利用するのがおすすめです
掛け軸のことを知り尽くしたプロでないと、掛け軸の鑑定は行えません。
適切な鑑定を実行できないとなれば、市場価値を導き出すこともできないので、「これくらいの値段であれば購入希望者が出てくる」ということも分かりません。
ただ、そもそも「掛け軸のことを知り尽くしたプロ」が誰なのかということ自体、見極めるのは簡単ではありません。
したがって、まずは査定料無料の企業(『実際に売却せずとも鑑定料無料』のところを探しましょう)をリストアップし、そのなかから数件の企業に鑑定してもらいましょう。これによりおおよその相場が分かりますし、納得いく買取価格を提示してくれる企業があったのであれば、そのまま売るのも良いと思います。
掛け軸の判別方法まとめ
ここまで掛け軸の判別の仕方を色々と紹介してきましたが、結局のところ一般の方ではほとんどのことは分かりません。
あれこれと時間や労力をかけても功を奏さない可能性が高いので、まずはタダで査定してくれる企業に相談することをおすすめします。
もちろん鑑定してもらったからといって、必ずしも売却しなくてはならないわけではないのでご安心ください。
買取品目
骨董品,中国骨董品,美術品,古美術,美術工芸,中国美術,陶磁器美術工芸,陶磁器,作家物の陶芸、漆器,書道具,楽器,古道具,他『買取』
当てはまるお品物買取
掲載のないジャンルのお品もお声がけください買取致します。
ゴミとして捨てる、不用品処分業者に依頼する前にぜひご相談ください。
なんだかよくわからない物、状態がよくない、散らかっている、経験豊富な鑑定士が価値あるお品物を見落とさず、高価買取致します。
最後に
「本物かニセモノか 掛軸がニセモノか本物かを判断するにはどうすればいいのか」をご紹介しました。
家の中に眠っている、ガラクタだと思っていた掛け軸が、実は高値の付くお品物かもしれません。
心当たりがありましたら、一度は鑑定士に見てもらうことをおすすめします。
「福和堂」では、経験豊富な鑑定士がお客様の掛け軸買取をはじめ、茶道具買取や美術品など、さまざまな物品を査定いたします。ぜひご相談ください。
骨董品の買取 福和堂のサービス&コンテンツ
福和堂では磁器、古伊万里、骨董品、美術品、茶道具、銀製品、食器、古書、古道具、絵画、民芸品、花器、時計、贈答品、雑貨などの買取にも力を入れております。家の中に眠っている、ガラクタだと思っていたもの整理をお考えの方がいましたら、ぜひ「骨董品買取の福和堂」にお任せ下さい。
お問い合わせ

蔵書の整理の際はお声がけ下さい。WEBからのお問合せ・ご相談・お見積りは無料です。メールフォームに写真を添付していただくと大よその査定額をお伝えできます。
出張買取について