三十六歌仙の解説「三十六歌仙の関連のお品物買取ならお声がけください」
※本記事に登場する主な歴史上の人物の「読み方」は記事の最後で紹介しております。
「三十六人撰」に選出された歌人のことを「三十六歌仙」と呼びます。
「藤原公任」という歌人が選出を行いました。主なメンバーは、飛鳥~平安頃にその名を轟かせていた在原業平、小野小町、柿本人麻呂などです。
「佐竹本三十六歌仙絵」という、三十六歌仙をテーマにした絵巻も存在
そして、「佐竹本三十六歌仙絵」という、三十六歌仙をテーマにした絵巻も存在しています。
この作品は「佐竹本」と言われているのですが、それは「佐竹侯爵家(旧秋田藩主)」にこの絵巻が伝わったからだとされています。
また、「これ以上に歌仙の感情に深く迫っている歌仙絵はなく、歌仙のそれぞれの姿をしっかり描き分けてもいる」などと言った評価を受けています。
三十六歌仙のメンバーを一覧
三十六歌仙のメンバーを一覧で挙げておきましょう。
万葉歌人:大友家持、山部赤人、柿本人麻呂
古今集の頃の詠み人や六歌仙:壬生忠岑、紀貫之、伊勢、源宗于、藤原兼輔、坂上是則、凡河内躬恒、藤原興風 、素性法師、紀友則、藤原敏行、僧正遍昭、小野小町、在原業平、猿丸太夫
「後撰集」の頃の歌人:大中臣能宣 、清原元輔平兼盛、斎宮女御、中務、源順、藤原元真、藤原朝忠、源信明、壬生忠見、大中臣頼基、藤原清正、源公忠、藤原敦忠
「拾遺集」の頃の歌人:源重之、小大君、藤原高光、藤原仲文
六歌仙(古今集)や、山柿(万葉集)などの時点で「歌仙」という概念はあったようです。
また、三十六歌仙以降も、撰歌合や秀歌撰の形式で、「中古三十六歌仙」や「後六人撰」などをはじめとして、たくさんの歌仙が登場しました。
もちろん、それに対する「歌仙絵」もあり、美術史・文学史において大きな存在感を示していると言えます。
大正時代に入ると「流転」が開始しました。茶人の誰もが渇望する佐竹本でしたが、佐竹家は山本唯三郎(実業家)に佐竹本を売ってしまいました。ですが、経営難に陥った山本は、それからたった2年で佐竹本を手放します。
ですが、個人で購入したいと名乗り出る人はいませんでした。
なぜなら、佐竹本は値段が高過ぎたからです。
この状態をなんとかするべく、益田孝(三井物産を興した人物)をメインとするその頃の財界の重要人物たちは、佐竹本を協力して買う決断をしました。
分けて買われた作品群には一つ一つ違った価格がつき、そのトータル額は数億~数十億円単位となりました(その頃の額で言うと37.8万円です)。
歌仙一人一人、絵巻が分けられて、「クジ」で自分が買う部分を決めたとされています。
「絵巻切断事件」
ちなみにこの行為は、その頃の報道で「絵巻切断事件」として大きなニュースとなりました。
分けられた歌仙絵は、買い手一人一人の下で「掛け軸」に姿を変えて大切に扱われるようになりました。ただ、その大半に関しては譲渡・売却を繰り返されたそうです。
今では「個人」が17枚を持ち、寺院が1枚を持ち、文化庁が2枚を持ち、国内の複数の博物館・美術館が17枚を持っているという状態で落ち着いています。
※『住吉大明神』という歌仙絵に分類されないものもあるので、トータルでは37枚となります
そんな37枚の掛け軸のうちの28枚が展示されるイベントが行われました。
「三十六歌仙絵展」がサントリー美術館で昭和61年に実施されたことがありますが、このときは20枚が展示されました。
そのため「28枚」のイベントがこれまでで最も多く掛け軸が集まったものだと言えます。
ちなみに、これからも出品依頼を出していくと京都国立博物館が述べていますので、この先もっと多くの掛け軸が展示されるかもしれません。
また、このイベントでは
重要文化財《寸松庵色紙「ちはやふる」》や、国宝の「三十六人家集」という平安時代の美術品の中で最も価値が高いと言われているものも展示されます。
トータルでは140(うち、重要文化財・国宝がおよそ80)もの品々を鑑賞することが可能です。
たった38日間のイベントです。
単独の場所でしか行われないスペシャルイベントは大盛況になりそうです。
六歌仙
大友黒主(おおとものくろぬし) 不明
小野小町(おののこまち) 不明
喜撰法師(きせんほうし) 不明
文屋康秀(ふんやのやすひで) 不明
在原業平(ありわらのなりひら) 825~880年
僧正遍昭(へんじょう) 816~890年
三十六歌仙
藤原元真(ふじわらのもとざね) 不明
平兼盛(たいらのかねもり) ?~990年
中務(なかつかさ) 不明
大中臣能宣(おおなかとみのよしのぶ) 921~991年
壬生忠見(みぶのただみ) 不明
小大君(こおおぎみ/こだいのきみ) 不明
藤原仲文(ふじわらのなかぶみ) 923~992年
清原元輔(きよはらのもとすけ) 908~990年
坂上是則(さかのうえのこれのり) 不明
源順(みなもとのしたごう) 911~983年
藤原興風(ふじわらのおきかぜ) 不明
源信明(みなもとのさねあきら) 910~970年
藤原清正(ふじわらのきよただ) ?~958年
源重之(みなもとのしげゆき) 不明
源宗于(みなもとのむねゆき) ?~939年
大中臣頼基(おおなかとみのよりもと) 886?~958?(諸説あり)
藤原敏行(ふじわらのとしゆき) ?~901年
壬生忠岑(みぶのただみね) 不明
斎宮女御(さいぐうのにょうご) 929~985年
藤原高光(ふじわらのたかみつ) 940?~994?(諸説あり)
源公忠(みなもとのきんただ) 889~948年
藤原朝忠(ふじわらのあさただ) 910~966年
藤原敦忠(ふじわらのあつただ) 906~943年
小野小町(おののこまち) 不明
藤原兼輔(ふじわらのかねすけ) 877~933年
紀友則(きのとものり) 不明
猿丸大夫(さるまるだゆう) 不明
遍昭(へんじょう) 816~890年
素性(そせい) 不明
山部赤人(やまべのあかひと) 不明
在原業平(ありわらのなりひら) 825~880年
伊勢(いせ) 不明
大伴家持(おおとものやかもち) 716~785年
紀貫之(きのつらゆき) 不明
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね) 不明
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ) 不明
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